ものを見るしくみ
眼球は、目に映る映像を脳に伝える役割をする感覚器です。カメラにたとえると、角膜と水晶体は“レンズ”、その間にある虹彩は目に入る光の量を調整する“絞り”、眼球の奥にある網膜は“フィルム”の役割をしています。水晶体を支える毛様体筋という筋肉が伸び縮みし、水晶体の厚さを変えてピントを調節しています。網膜に映った映像は、視神経という神経の束を通じて脳に伝わります。
また、目の表面が乾かないよう、まばたきをするたびに涙が出るしくみになっています。涙は、角膜や結膜(目の表面の粘膜)に水分や栄養を補給し、目をうるおして保護する役割をしています。
これらの機能が連動して「ものを見る」ことが可能になります。
眼精疲労とは、休んでも回復しない目と全身の症状
目を使う作業を続けることにより、目だけでなく全身に症状がおよび、休息や睡眠をとっても十分に回復しない状態が眼精疲労です。
ピントを調節する毛様体筋は自律神経によって支配されているため、目を使い過ぎて毛様体筋が疲れると、自律神経のバランスが崩れて、全身に症状があらわれると考えられています。
眼精疲労の主な症状
- 目の症状
- 目が重い、痛い、まぶしい、目がかすむ、乾いた感じがする、充血する、まぶたがピクピクする、まばたきが多くなる など
- 全身の症状
- 頭痛、首や肩のこり、イライラ感、吐き気など
眼精疲労は、目の異常、作業環境、全身の異常が原因に
眼精疲労の原因は一つでなく、様々な要因が絡み合って起こると言われています。考えられている原因には、大きく分けて目の異常、目を使う環境、全身の異常の3つがあります。
目の異常
見えづらいのに無理して見ようとすることで目の筋肉に疲労が起こります。
- 遠視、乱視、近視、老眼が適正に矯正されていない
- 度の合わないメガネやコンタクトレンズを使っていると、無理にピントを合わせようとして毛様体筋に負担がかかる
- ドライアイ(※1)
- 涙の量が少なくなったり、涙の流れが悪くなったりして目が乾くと、目の表面を保護する涙の層(涙液層)が均等でなくなり、ものがはっきり見えにくくなる
作業環境
目を疲れさせるような作業環境も眼精疲労の原因となります。
- 長時間のVDT作業(※2)
- 照明のちらつき、パソコン画面への映り込みなどの光の刺激
- エアコンの風……直接、風が目に当たると涙を蒸発させ乾燥しやすくなる
- 紫外線、シックハウス症候群、騒音などが影響することも
全身の異常
全身の健康に問題があると、目にかかる負荷に耐える力が足りなくなってしまいます。
- 疲れやすい体質、夜勤や海外出張などによる生体リズムの変調など
- 精神的ストレス……ストレスで自律神経に影響があると、まばたきや涙の量が減り、目の疲労も進む
- 全身の病気……緑内障、白内障の他、脳神経疾患、高血圧、低血圧、糖尿病、自律神経失調症、月経異常など目以外の病気に伴って眼精疲労の症状が出ることも
- 1 ドライアイとは?
- ドライアイとは、さまざまな要因で涙の量や質が低下したり、角膜や結膜に傷がついたりする慢性疾患で、目の不快感や視力の低下を伴います。主な原因としては、長時間のVDT作業でまばたきが減ったり(※2)、コンタクトレンズの装用やエアコンの風が当たる環境などで涙が蒸発しやすくなったりすることも挙げられます。
- 2 VDT作業とは?
-
近年、テレビ、パソコン、スマートフォンなどの画面を見すぎることにより、さまざまな症状が出るVDT症候群が問題になっています。VDT (Visual Display Terminalの略)はそれらの画面の総称で、機器の普及と眼精疲労の増加に関連があるとされています。
集中して画面を見つめるVDT作業ではまばたきが減り、涙が目の表面から蒸発しやすくなり目の乾燥も進むといわれています。日々の長時間のVDT作業により目や全身の疲労が慢性化すると、仕事の能率が落ちる、気分が落ち込むなど、影響が広がると考えられています。
ファンケルのえんきんは日本初となる目に関する機能性表示食品であり、目のピント調節機能を助け、目の使用に伴う肩や首筋への負担を和らげるとされるサプリメントです。
公式サイトでは目をよく使う人、ピントが合いにくいと感じる人、小さい文字にストレスを感じる人などにおすすめとされています。